自宅にこもっている中、読書は心を癒してくれます。
読書をしていると、本の中の世界に入っていけるし、
気づくと時間もたっている。

紅茶が物語のキーになっていたり、美味しそうなティータイムシーンが登場する本はたくさんあります。
その中のまずは1冊をご紹介。

『セイロン亭の謎』

神戸の異人館を舞台に、紅茶店を営む一族に起こる殺人事件を描いた、平岩弓枝さんのミステリー小説です。
ミステリー小説としては、展開がわかりやすく、登場人物の感情に移入することなく、気軽に読み進めることができます。
謎解きをしたい本格ミステリーファンや、描写の美しさや、登場人物の感情の流れや交錯を楽しみたい方には
少し物足りないかもしれませんが、ふらっと、あまり頭を使うことなく、とにかくなにか本を読みたいときにはぴったりかもしれません。

紅茶やお茶好きにとっては、一度読んでおくのもおススメです。
主人公の実家が静岡の老舗の茶問屋という設定で、
明治時代に日本茶の輸出が盛んになったころに起こった不良品の出回りは物語のキーになっていたり、
殺人事件が起こる一族が営むカフェ・セイロン亭で提供される、ウヴァやアッサム、ヌワラエリヤといった
紅茶の紹介の仕方も面白く感じます。ウヴァは渋みがあり、ストレートで楽しむという解説、ミルクティに向いているアッサム
(こちらはセイロンではなくインドですが、インド紅茶や中国紅茶も最近は扱っている、という設定もきちんと書かれています)をアップルパイとともに注文するというペアリングの仕方、眠る前は紅茶ではなくリラックスのためカモミールティーを飲む、
などなど、なかなか面白く読めました。

紅茶が登場する本を、紅茶を飲みながら楽しむのは、なんともたのしいですよ~。
「セイロン亭」ということで、スリランカの紅茶・ウヴァとともに。